猫の子宮蓄膿症の症状や予防方法…避妊手術で病気を防ぐことが出来る

寝る猫

私が猫の避妊手術を強く勧める理由の一つに「子宮の病気」にかかる可能性が高い、というのがあります。

猫ではないのですが、私が昔飼っていた雌の犬は避妊手術をしていなかったため子宮の病気で亡くなりました。

犬も猫も、避妊手術をしないと子宮の病気になるリスクが出てきます。

今回は子宮の病気「子宮蓄膿症」について書きたいと思います。

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も・く・じ♡

子宮蓄膿症とは

子宮蓄膿症は、避妊手術していない猫の子宮に細菌が入ってしまい子宮内で炎症を起こして膿が溜まってしまう病気です。

この病気は子宮内、つまり体の中で起こる病気なので見た目は何の異常もないように見えるのが怖いところです。

若い猫にはかかりづらいと言われており、一般的には中高齢の猫(5歳~)がかかりやすい病気と言われています。

犬よりかは猫のほうが感染する確率は低いとは言われていますが、それでも子宮蓄膿症になっている猫ちゃんはいるので「猫は大丈夫」と思わないようにしましょう。

ちなみに、私が飼っていた子宮蓄膿症で亡くなった犬は7歳くらいでした。

子宮蓄膿症には2つの種類があり、症状が少し異なります。

開放型の子宮蓄膿症

開放型の子宮蓄膿症は、子宮内で溜まっている膿が体内から外へ排出されます。

膿が外へ出ることで異常を発見出来る確率も高く、比較的助かりやすいのが「開放型」の子宮蓄膿症です。

ですが猫の場合はグルーミングをよくする動物なので、外に出た膿も舐めとってしまう可能性が高いです。

猫が陰部辺りのグルーミングを頻繁にしている場合は注意して観察しましょう。

閉鎖型の子宮蓄膿症

子宮蓄膿症で厄介なのがこちらの「閉鎖型」です。

閉鎖型は子宮内の奥で膿が溜まった状態になり、開放型のように膿が外に出ることがないので発見するのが難しい状態です。

飼い主が気づいた頃にはかなり悪化しているケースが多く、手遅れになってしまうこともあります。

子宮蓄膿症の症状

子宮蓄膿症の症状は開放型と閉鎖型で少し変わってきます。

まずは共通の症状を書いておきたいと思います。

  • 食欲の減退
  • 発熱
  • 嘔吐
  • 多飲多尿
  • お腹が膨らんでくる

大体こんな感じです。特に初期症状として出るのは「多飲多尿」です。

お腹が膨らんでくるのは子宮内に膿が溜まってしまうため、です。

出血したりグッタリするなどの症状が初期にはあまりないので、分かりづらく発見するのが難しいかと思います。

開放型の症状

開放型は、膿が体外に排出されるので症状に「悪臭」が追加されます。

お尻辺りから後ろ足まで、匂いがキツイな、と思うことがあれば早めに病院で受診することをオススメします。

ただ上記した通り、猫はグルーミングをよくしているので中々発見しづらいかもしれません。

閉鎖型の症状

閉鎖型になると、症状が表に出る頃にはかなり悪化している可能性が大きいです。

共通の症状がどんどん重くなり、食欲がなくなり嘔吐を繰り返すこともあります。

膿が外に排出されないので子宮内にどんどん膿が溜まっていき、溜まり過ぎると子宮が破裂することもあります。

私の犬もそうだったのですが、子宮が破裂してグッタリしてから様子がおかしいと気づくことが多く、病院へ連れて行っても手遅れになってしまうことが多いのが閉鎖型の特徴です…。

閉鎖型はとにかく発見してあげるのが難しいので「食べ過ぎたかな?」「妊娠したかな?」と思うような不自然なお腹の膨らみがあれば病院へすぐに行きましょう。

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治療方法

子宮蓄膿症になった際の治療方法を紹介します。

子宮蓄膿症は、あっという間に悪化してしまうので発覚してからすぐに手術などの処置をすることが多いです。

「昨日は元気だったのに今日はグッタリしてる」なんてことも普通にあるのが子宮蓄膿症です。

薬物投与

猫が元気があり食欲もあるような状態なら、まずは抗生物質などを投与して内部から治療することがあります。

ですが薬での治療は、麻酔に耐えることが出来ない老猫、金銭的に手術が難しいと考えている方がする治療法かと思います。

基本的に子宮蓄膿症は、子宮がある限り再発することがほとんどなので手術での治療が一般的です。

手術での治療が確実

猫の様子がおかしい、と子宮蓄膿症で病院へ行った場合は即手術になることがほとんどです。

手術の場合は、避妊手術と一緒で子宮を全摘するのが一番の治療法です。

病気になっている部分を手術で取り除くことによって、術後はびっくりするくらいに元気になる子がたくさんいます。

早期発見し、早い段階で手術をした場合は助かることがほとんどですが、様子がおかしいと気がついてから病院に行く場合はかなり重症なので、病院へ行くまでの間に死んでしまう子や手術をしても助からない子も結構います。

子宮蓄膿症の費用はどのくらいかかるか

子宮蓄膿症の治療費は、結構かかるものだと思ったほうが良いです。

簡単にまとめるとこれだけの費用がかかります。

  • 子宮蓄膿症と判断するための診察代
  • 手術代
  • 点滴代
  • 入院代
  • 薬代

子宮蓄膿症の診察は目で確認できるものではないので、レントゲンを撮ったりエコーで調べることになるかと思います。

ペットの治療費は全て自己負担なので、全部合わせると少なくても5万、多くて20万以上かかることもあります。

特に猫の容体が悪い場合はその分、薬の量も増え入院も長くなっていくのでどんどん費用が高くなっていきます。

ペット保険に入っていれば高額でも安心

子宮蓄膿症は、避妊手術をしていない雌猫だといつ発症してもおかしくない病気です。

そして、症状も全くわからないことが多いのでいきなり状態が悪化して手術→入院になることもあります。

そんなときのために備えてのペット保険はすごく大切です。高額の治療費がかかる子宮蓄膿症にも対応している保険もあります。

出来ることなら家族の一員なので、費用は気にせずに治療をしてあげたいものです。

いざ病気になってしまってからでは保険に入ることが難しいので、何もない元気なうちから、いざというときのために備えて入っておきましょう。

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子宮蓄膿症の予防

子宮蓄膿症の予防は避妊手術をすることです。

出来ることなら発情期が始まる前後、1歳くらいで避妊手術をするのが一番良いと言われています。

個人的には、子供を生ませる予定がないのなら早いうちに避妊手術をすることをオススメします。

子宮をとってしまうなんて可哀想、と思う方も多いかもしれませんが意外と猫にとってはメリットもたくさんあります。

避妊手術については以前記事でまとめてあるのでぜひ読んでみてください。

実際、私の飼っていた犬が子宮蓄膿症で亡くなっているので避妊手術は絶対にやったほうが良いと思っています。

避妊手術をすることで、子宮蓄膿症になる確率は0になります。つまり、避妊手術をしていれば子宮蓄膿症にはならないということなんです…。

子宮蓄膿症で愛犬が亡くなった時、避妊手術をしておけばよかったとかなり後悔しました。

メス猫に起こる病気(子宮がんや乳がんや子宮蓄膿症など)の発症するリスクを0にをすることが出来るので、避妊手術をしていない猫ちゃんがいる場合は避妊手術について考えてみてはいかがでしょうか。

ワクチン接種を毎年行う

猫には毎年行うワクチン接種があります。病気の予防注射ですね。

外に出ない家猫でも、どこから病気をもらってくるのかわからないので、3種のワクチン接種が動物病院でも勧められています。

ワクチン接種をすることで「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」「猫汎白血球減少症」などの予防をすることが出来ます。

猫は一回病気になってしまうと、死に至ってしまう病気が多くあるためワクチン接種はかなり重要です。

ワクチン接種で病気を予防することで、他の病気が併発する可能性も防ぐことが出来ます。

今回の子宮蓄膿症も、どのウイルスが原因となるのかわからないので、予防できるものはしっかりと予防するようにしましょう。

子宮蓄膿症は放置が一番危険

人間の1日は、猫にとっての4~5日になります。

そして子宮蓄膿症は悪化するのが早く、1日放置しただけで死んでしまうこともあるので動物病院に連れて行くと即手術になることがほとんどです。

子宮蓄膿症は放置すればするほど悪化していくので「明日で良いか」という考えは危険です。

早期発見できれば一番良いのですが、閉鎖型になると症状がないのでまず見つけるのは無理だと思います。

避妊手術をして根本的な解決をするのが一番効果的ですが、それが難しい場合は定期的に健康診断に行ったり、日頃から猫の様子をしっかりと観察して早期発見できるように心がけましょう。